DJ用語集
DJを始めると出てくる54の用語をカテゴリ別に解説。 機材選びに迷ったら無料の機材診断もどうぞ。
機材
DJコントローラー
PCやスマホのDJソフトを操作するための一体型機材。ジョグホイール・フェーダー・パッドなどを備え、ソフト側で音声処理を行う。初心者が最初に買う定番で、価格は1万円台〜15万円超まで幅広い。
CDJ
クラブに常設される業務用DJプレーヤーの通称(Pioneer DJ/AlphaThetaのCDJシリーズが業界標準)。現在はCDではなくUSBメモリでの運用が主流。自宅のコントローラーからクラブのCDJへの移行は多くのDJが通る道。
オールインワン(スタンドアロン)
PC不要で単体動作するDJシステム。本体にディスプレイと解析エンジンを内蔵し、USBメモリを挿すだけでプレイできる。XDJ-RX3やOPUS-QUADが代表格。持ち運びやブース常設に強い。
ターンテーブル
アナログレコードを再生する機材。DJ用は回転の立ち上がりが速いダイレクトドライブ方式が基本で、Technics SL-1200系が半世紀にわたる定番。レコードDJには2台+ミキサーが必要。
DJミキサー
2つ以上の音源をつなぎ替え・混ぜるための機材。ターンテーブルやCDJと組み合わせて使う。クラブ標準はDJMシリーズ。単体コントローラーには同等機能が内蔵されているため、初心者が別途買う必要は通常ない。
ジョグホイール
コントローラーやCDJの円盤状の操作子。曲の頭出し・ピッチの微調整・スクラッチに使う。上位機は天面に再生位置を表示する液晶(オンジョグディスプレイ)を搭載する。
クロスフェーダー
ミキサー中央の左右スライダー。左右のデッキの音量バランスを一瞬で切り替える。スクラッチでは最重要パーツで、バトル向け機材は軽くて耐久性の高いフェーダー(MAGVEL等)を搭載する。
チャンネルフェーダー
デッキごとの音量を調整する縦フェーダー。ロングミックス系のDJはクロスフェーダーよりこちらを主に使う。
パフォーマンスパッド
コントローラー手前に並ぶゴム製のパッド。HOT CUE・ループ・サンプラーなどを指先で発動する。HipHop系のジャグリングやフィンガードラムで多用される。
DJヘッドホン
次の曲を客に聴かせず頭出し(モニタリング)するためのヘッドホン。大音量の現場でも聴き取れる密閉型・高耐入力が条件。片耳だけ当てて使うため、スイベル(回転)機構があると便利。
モニタースピーカー
音を味付けせず正確に鳴らすことを目的としたスピーカー。自宅練習ではミックスの粗(低音の濁りなど)を確認するのに使う。DJブースにも足元用モニターが置かれる。
カートリッジ(針)
レコードの溝の振動を電気信号に変える部品。DJ用は針飛びしにくい高針圧・高出力設計が特徴で、ヘッドシェル一体型のOrtofon Concordeシリーズが現場の定番。
スリップマット
ターンテーブルのプラッターとレコードの間に敷くフェルト製マット。盤を手で止めてもプラッターが回り続けるようにするためのもので、スクラッチに必須。
バトルレイアウト
ターンテーブル2台を横向きに置いた配置を模した機材レイアウト。テンポスライダーがデッキ上部に水平配置されるのが特徴で、スクラッチ操作がしやすい。DDJ-REVシリーズが代表。
クラブUSB(USBメモリ運用)
rekordboxで解析・整理した曲をUSBメモリに書き出し、クラブのCDJに挿してプレイする運用。現代のクラブDJの標準スタイルで、機材を持ち込む必要がない。高速・高耐久のUSBが推奨される。
ソフト・データ
rekordbox
AlphaTheta(Pioneer DJ)のDJソフト兼楽曲管理ツール。クラブのCDJ運用と直結しているため、クラブ志向なら事実上の必修。対応機材を接続すると無料プランのままフル機能が使える「Hardware Unlock」がある。
Serato DJ
世界的に人気のDJソフト。無料版のSerato DJ Liteと有料版のSerato DJ Proがあり、HipHop・スクラッチ系DJからの支持が厚い。対応機材を接続するとProが追加購入不要で使える機材もある。
TRAKTOR
Native InstrumentsのDJソフト。エフェクトやリミックス機能の作り込みに定評があり、テクノ系DJに愛用者が多い。専用コントローラー(KONTROLシリーズ)と組み合わせて使う。
djay(Algoriddim)
iPhone/iPad/Android/PCで動くDJアプリ。Apple Musicと連携でき、スマホだけでDJを始められる手軽さが最大の特徴。対応コントローラーを接続するとPRO機能が解放されるものもある。
ビートグリッド
DJソフトが曲の拍の位置を解析して打つ目盛り。SYNCやループ、波形表示の基準になる。解析がずれることがあり、その場合は手動修正が必要。
波形
曲の音量変化を可視化したもの。DJソフトやCDJの画面に表示され、ブレイクやドロップの位置をひと目で把握できる。波形の色は帯域(低音・中音・高音)を表すことが多い。
HOT CUE(ホットキュー)
曲中の任意の位置に打つマーカー。パッドを押すと一瞬でその位置から再生される。イントロ・ブレイク・ドロップに打っておくのが定番で、構成の把握と展開作りの武器になる。
ループ
曲の一部分(4拍・8拍など)を繰り返し再生する機能。つなぎの尺を稼いだり、展開を引き延ばしたりするのに使う。
SYNC(シンク)
2曲のBPMと拍位置をソフトが自動で合わせる機能。便利だが、依存するとビートマッチの耳が育たない・グリッドがずれた曲で破綻するため、基本を身につけた上で道具として使うのが定石。
キー(Camelot表記)
曲の調のこと。DJソフトは「8A」「9B」のようなCamelot表記で表示し、数字が同じ・隣り合う曲同士は音楽的に馴染みやすい。キーを意識したつなぎをハーモニックミキシングと呼ぶ。
DVS
Digital Vinyl Systemの略。タイムコード信号入りのコントロールバイナル(レコード)でPC内の楽曲を操作する仕組み。レコードの操作感でデジタル曲庫を使える。対応ミキサーやインターフェースが必要。
コントロールバイナル
DVSで使う特殊なレコード。音楽ではなくタイムコード信号が刻まれており、針で読み取った信号でPC内の曲を操作する。
Hardware Unlock(ハードウェアアンロック)
対応機材をPCに接続している間、DJソフトの有料機能が追加購入・サブスク不要で使える仕組み。rekordboxやSerato DJ Proが採用しており、機材選びの隠れた重要ポイント。当サイトの機材ページでは※マークで表記。
テクニック
BPM
Beats Per Minuteの略で、1分間の拍数=曲の速さ。House=120〜128、Techno=130前後、HipHop=85〜100前後が目安。2曲のBPMを合わせることがミックスの第一歩。
ビートマッチ
2曲のテンポと拍の位置を耳で合わせる、DJの最も基本的な技術。ピッチフェーダーで速さを、ジョグで位置を合わせる。SYNC全盛の今でも、これができるかどうかで現場対応力が大きく変わる。
キューイング(モニタリング)
次にかける曲をヘッドホンで先に聴き、頭出し・テンポ合わせをすること。フロアに流れている音とヘッドホンの音を聴き分ける「片耳モニター」はDJの基本動作。
ミックス(つなぎ)
曲から曲へ違和感なく移行させること。ロングミックス(長く重ねる)、カットイン(一瞬で切り替える)、EQミックス(帯域を入れ替える)など複数の手法があり、ジャンルによって主流が異なる。
EQミックス
2曲を重ねる際に、EQ(低音・中音・高音のツマミ)で帯域を入れ替えながらつなぐ技法。特に低音(キック)同士のぶつかりを避けるのが鉄則で、House/Techno系ミックスの核になる。
カットイン
小節の頭で次の曲へ一瞬で切り替えるつなぎ方。HipHopやJ-POP系の現場で多用される。シンプルだがタイミングと曲選びのセンスが問われる。
スクラッチ
レコード(またはジョグ)を手で動かして音を切り刻む演奏技法。ベビースクラッチから始まり、フォワード、チャープ、フレアなど多数の技がある。バトルDJ文化の中心。
ベビースクラッチ
盤を前後に動かすだけの最も基本のスクラッチ。全てのスクラッチ技の土台で、最初の1週間で誰でも形になる。
バックスピン
盤を勢いよく逆回転させて「キュルルッ」と巻き戻す効果音を出す技。曲の切り替えの合図として使われ、HipHop系の定番。
ビートジャグリング
2枚の同じレコード(または2デッキ)を使い、ブレイクビーツを再構築する高等技術。バトルDJの主要種目のひとつ。
フレーズ(小節感覚)
曲は4小節・8小節・16小節のかたまり(フレーズ)で展開する。フレーズの頭同士を合わせてつなぐと自然に聴こえる。ビートマッチと並ぶミックスの基礎。
現場
フロア
クラブで客が踊るスペース。「フロアが沸く」「フロアを読む」のように、客席・客層の意味でも使われる。
DJブース
クラブでDJ機材が設置されている場所。CDJ2〜4台+DJMミキサーが標準構成。ブースモニター(足元スピーカー)の音量調整もDJの仕事。
ハコ(小箱)
クラブやライブハウスを指す業界用語。収容100人以下の小規模店を「小箱」と呼ぶ。初心者DJの最初の現場はたいてい小箱のイベント。
セットリスト(持ち曲)
DJが持ち時間でかける曲のリスト・レパートリーのこと。30分の持ち時間なら15曲前後が目安。事前に固めすぎず、フロアを見て差し替える余白を残すのが定石。
タイムテーブル
イベントの出演順と持ち時間の表。オープン(前座)→ミドル→ピーク→クローズと役割が変わり、時間帯によって求められる選曲も変わる。
B2B(Back to Back)
2人以上のDJが交互に曲をかけるスタイル。1曲ずつ、または数曲ずつ交代する。相手の流れを読む力が問われ、DJ同士の交流としても人気。
ノルマ
出演と引き換えにチケット販売や集客を課される仕組み。日本の小箱イベントでは一般的。ノルマの有無・枚数はイベント参加前に必ず確認したい。
サウンドチェック(リハ)
本番前に機材と音響の動作を確認する時間。USBの認識確認、モニター音量、マイクチェックなどを行う。初現場では早めに入ってブースの仕様を確認するのが安心。
PA
Public Addressの略で、会場の音響設備またはそれを扱う技術者のこと。DJの出力はPAを通してフロアに届く。音が歪む時はまずPAさんに相談。
音・音楽
ドロップ
EDM等でビルドアップ(盛り上げ)の後に来る、曲の最高潮部分。ドロップの位置にHOT CUEを打っておくと展開が作りやすい。
ビルドアップ
ドロップに向かって緊張感を高めていく部分。スネアの連打や上昇音が典型。つなぎの仕掛けどころとしても使われる。
ブレイク
曲中でビート(キック)が抜けて静かになる部分。ここで次の曲を仕込むのがロングミックスの定石。
イントロ/アウトロ
曲の冒頭と末尾のこと。DJ用の楽曲はミックスしやすいようにビートだけのイントロ・アウトロが長めに作られていることが多い。
House(ハウス)
4つ打ちのキックを基本とするダンスミュージックの王道ジャンル。BPM120〜128前後。ロングミックスとの相性が良く、DJ入門ジャンルとしても人気。
Techno(テクノ)
ハウスより硬質・ミニマルな4つ打ちジャンル。BPM130前後。反復の中で少しずつ展開を作るDJプレイが特徴。